Bee フレンズ!

ミツバチと仲間たちの楽しい養蜂時間

第1回 岐阜県恵那市 岐阜県立恵那農業高等学校 花咲かみつばち研究班の皆様



養蜂場のある耕作放棄地にて、花咲かプロジェクトの看板と生徒のみなさん


岐阜県恵那市にある農業科の専門高校である岐阜県立恵那農業高等学校。ここでは、里山の生物多様性の保全と持続可能な農業生産を目指した「花咲かみつばちプロジェクト」として、近年問題となっている耕作放棄地を活用し、
1.里山の調査(訪花昆虫の調査)
2.保全(養蜂を行いながらエゴマ・れんげなどの栽培・収穫)
3.活用(はちみつやミツロウ、エゴマを使った商品開発)
と大きく3つの取り組みを行っています。
今回、プロジェクトを行う花咲かみつばち研究班の皆様に、養蜂の様子を見学させていただきました。



巣箱の前にて、若葉先生と鈴木さん、曽我さん、加藤さん


■なぜ養蜂を始めようと思ったのですか?

ミツバチと共に、里山を守る活動をしています。

高校の「農業と環境」の授業でミツバチなどの昆虫を代表とするポリネーターたちが授粉をしてくれるおかげで植物が実をつけ、農産物が収穫でき、野生植物が子孫を残し豊かな自然が守られていることを知ったことがきっかけです。
授業を通して興味を持った私たちはミツバチについて調べたところ生態系を顧みない駆除や農薬の散布、農地の荒廃による蜜源・花粉源の減少などミツバチが暮らす里山の環境が悪化していることがわかりました。
そこで里山の生物多様性の保全と持続可能な農業生産、農村景観の復活と保全を目指し、養蜂を行いながらミツバチと共に里山の調査・保全・活用の3つの取り組みを柱として現在活動を行っています。




蜂場の横ではエゴマを栽培中


■養蜂をやってみて楽しさ、やりがいは?

はちみつが、こんなに奥の深いものだとは・・・

養蜂に取り組むことは初めてでしたが、秋田屋さんや地元の堀養蜂園(恵那養蜂組合)さんに協力してもらい、わからないことを教えていただきながら、安心して養蜂に取り組むことができました。春からミツバチの数がどんどん増え、増勢に成功したときはとてもうれしかったです。
採蜜の際に貯蜜巣を持ち上げたところ、想像以上にずっしりとした重みが伝わってきて、これがハチミツの重さなの!?と衝撃を受けると同時にあんな小さな蜂たちが一生懸命蜜をためてくれたことに感動しました。遠心分離機を使い自分たちで採蜜したはちみつの味は市販のはちみつと比べ香りも味も全然違ってびっくりしました。はちみつが甘味料としてこんなに奥が深いものだと知り、商品開発の際にもつくる商品によって何の花のハチミツを使うかこだわっています。




自分たちで採蜜したはちみつ


■養蜂をやる上で大変なこと、苦労した点は何ですか?

まずは、ミツバチの生活環境づくりから。

ミツバチが暮らしやすい環境をつくるため、行政や地元企業と協力して耕作放棄地の再生と蜜源植物の増殖からスタートしました。何年も耕されていない荒地を農地に戻し、作物を育てるのはとても苦労しましたが、実際に巣箱を設置し、栽培中のレンゲやラズベリーの花にみつばちが訪花してくれたときはうれしかったです。
また日々の内検も大変でした。堀養蜂園(恵那養蜂組合)さんに協力してもらい、蜜蜂の管理の仕方を教えていただきました。実際の管理では蜜蜂とこんなに近い距離で接したことがなかったので、はじめて巣枠をもって無数の蜂を間近で見たときは緊張しました。でも丁寧に扱えばそれにこたえてくれるように、おとなしく観察をさせてくれて、温和な蜜蜂の性格がわかったような気がします。




内見を行い、ミツバチの様子を確認


■今後の目標を教えてください!

ミツバチと一緒に岐阜県を元気にしていきたい!

はちみつなどの養蜂生産物と地域の農産物や再生農地での収穫物を使ってお菓子やパン、スイーツなど商品開発を行う予定です。地元の農産物のおいしさや訪花昆虫の役割を商品の流通とともにPRすることで地域農業を元気にすることとみつばちの大切さを多くの人に理解してもらいしたいと思っています。また単花蜜の採蜜にチャレンジし、大学と連携してDNAの解析や植物相の調査、花粉量測定を応用して科学的に何の花の蜜か検証し、最終的にはハチミツのブランド化をしたいと考えています。
現在行っているミツバチの訪花活動の研究や蜜源の増殖活動にも継続的に取り組み、近代養蜂発祥の地、岐阜県をミツバチと一緒に元気にできたらと思っています。





2017年7月13日取材

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