Bee フレンズ!
ミツバチと仲間たちの楽しい養蜂時間
第6回 富山県射水市 (株)アース・コーポレーション 高畑翔さん
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ミツバチのお世話を一手に引き受けている高畑さんです。
今回の「Bee フレンズ!」取材班は、前回の海辺の街からひとっ飛び♪世界遺産、五箇山の合掌造り集落にもほど近い富山県の山の中にやってきました!
山、また山のくねくね道をどんどん登っていくとそこには・・・自然豊かなミツバチの楽園が広がっていました!
リサイクル業を営む、(株)アースコーポレーションさんは養蜂を通して特色のあるリサイクル活動を実践されています。実に夢のあるお話をじっくりとお聞きしました。
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夏の日差しに負けず、元気なミツバチです!
■なぜ養蜂を始めようと思ったのですか?
廃棄物〜堆肥〜食べ物につながるリサイクルを目指して
私たち、アースコーポレーションの仕事はリサイクル業です。富山県内の山間部で畑などに使う肥料、「堆肥」を作っています。この堆肥を使って何か作物を作り、廃棄物が食べ物に生まれ変わるまでを実践して、もっと特色のあるリサイクルに取り組んでみたい!と考えたのがきっかけです。
最初に思い付いたのは、野菜作りでした。ですが、当社の農地が山の中にあるため、獣害や人手不足の問題から実現には至らなかったんです。
そんな時に、国土交通省が推進する「じゅんかん育ち」という取組みがあることを知りました。「じゅんかん育ち」は、下水道処理から生まれる再生水、汚泥肥料、熱、二酸化炭素などを農地の栽培に有効利用して、農業の生産性向上に貢献しようという取り組みです。
実際に富山県内では、休耕地でヒマワリ、ナタネを栽培し植物油を収穫している事例がありました。さらに、他県ではこれらに併せてミツバチを飼育する活動があることを知りました。
養蜂ならば、少人数で実践でき、当社が用意できる活動場所でもできる!ということで、取組むことにしました。
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しっかりと蜜蓋がついて、たっぷり蜜が貯まっていますね!
■養蜂をやってみて楽しさ、やりがいは?
それは、ヒマワリの種を植えることから始まった!
まずは、当社が作った肥料を使って、はちみつの蜜源となるヒマワリ畑を作ることから始めました。養蜂を含めヒマワリの栽培も未体験。最初は失敗もありました。
撒いた種が全部鳥に食べられてしまったり(泣)。今度は食べられないようにしっかりと溝に埋めて植えたら種が窒息してしまって芽が出なかったり・・・でも一面にヒマワリが咲いた年はうれしかったですね。
採れたはちみつを自社で運営するカフェでドリンクとして提供しています。廃棄物が料理になって提供されるまで循環していることが実感できると楽しいです。
また、会社の新規事業として取組んでいるので、発展性があることもやりがいにつながっていますね。
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日本では珍しい、蜜源となるヒマワリ畑。この年は大成功でした!
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大輪のヒマワリを訪れるミツバチです。
■養蜂をやる上で大変なこと、苦労した点は何ですか?
熊!スズメバチ!山の中の養蜂場ゆえの苦労アリ
全てが未経験のところから始まったため、事業立ち上げの際にはヒマワリ栽培の農家さんから始まり、県内の養蜂家さん、大学にまで知見を得るため訪問し、勉強しました。
また、山の中の養蜂場の宿命なのですが、初年度から熊に巣箱を襲われてしまいがっかり。昨年は3年かけて増群したミツバチの一部を大スズメバチに減らされてしまったことで悲しいシーズンとなりました。
ヒマワリ畑も毎年順調というわけではないです。始めてから2年目、3年目には、ヒマワリが咲かなかったこともありました。
人手の問題もあります。担当者として従事しているのは1名、会社の業務と兼務なのでつきっきりで養蜂をしているという状態ではないです。作業も巣箱が重かったり、体力勝負なところがありますね。
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苦い経験を教訓に、スズメバチ捕獲器でしっかり対策しています。
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女王蜂も元気でした!
■今後の目標を教えてください!
はちみつだけでなく、ヒマワリ油、石鹸と夢が広がります
まずは、ヒマワリ畑を安定して作り、はちみつの収穫量を増やし、事業の安定化を図ることが目標。そして、ゆくゆくは、副産物の2次製品化そして、事業単体での黒字化を目指して頑張ります!
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2019年8月26日取材